第7回 英検準1級語彙問題特講
- logoport
- 2017年2月21日
- 読了時間: 2分
今回も問題から見ていきましょう。
問題
The professor explained that no matter how well a paper was written, failure to ( ) sources would always result in a failing grade.
1 bond 2 cite 3 vow 4 gratify
特別講義

「論文はどんなによく書けていても、典拠を( )なければ例外なく不合格になると教授は説明した」という意味の文です。教授が学生たちにアカデミックな世界での原則を伝えている場面ですね。failure to doは「…しないこと」。したがってfailure to ( ) sourcesは「典拠を( )しないこと」を表します。論文を書くとき、典拠について何をしないとa failing grade(落第点)になるでしょうか? 選択肢に並んでいる動詞をひとつずつ見てみましょう。
選択肢1のbondは「~を結びつける、くっつける」の意味。「ボンド」という接着剤がありますね(コニシ株式会社の登録商標)。接着剤のイメージで考えるとbondの意味を覚えやすいでしょう。
bondは「結びつき、きずな」を意味する名詞としても使います。
例:Australia has a strong bond with the U.K.
(オーストラリアはイギリスと強いつながりがある)
選択肢2のciteは「(例・理由として)…を挙げる」の意味で、これが正答です。
例:The company’s president cited a fall in sales as the reason for the wage cut.
(その会社の社長は、賃金カットの理由として売り上げの低下を挙げた)
また、citeは「(文章など)を引用する」場合にも使われ、quoteとほぼ同じ意味になります。
例:In her speech, Ms. Lee cited [quoted] a famous passage from The Little Prince. (リーさんはスピーチで『星の王子さま』の有名な一説を引用した)
選択肢3のvowは「…を誓う」。発音は[ヴォウ]ではなく[ヴァウ]です。
例:Beth vowed to give up drinking.
(ベスはお酒を断つと誓った)
また、vowは名詞としても使われ、「誓い、誓約」を意味します。
選択肢4のgratifyは「~を喜ばせる、満足させる」です。gratifyと語源的に関連の深い語に、名詞gratitude(感謝、感謝の気持ち)や形容詞grateful(感謝する)があります。これらはgrat-の部分が共通で、いずれも「喜ばしさ、楽しさ」といったニュアンスが基となっている語です。名詞のgrace(優美さ、上品さ)も同じ系統の語なので、あわせて覚えておきましょう。
では最後にもう一度、問題文を確認しておきましょう。
The professor explained that no matter how well a paper was written, failure to cite sources would always result in a failing grade.
(論文はどんなによく書けていても、典拠を挙げていなければ例外なく不合格になると教授は説明した)
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