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第12回 英検準1級語彙問題特講

  • logoport
  • 2017年4月7日
  • 読了時間: 3分

選択肢には動詞が並んでいます。

それでは、今回も問題から見ていきましょう。

問題

He performs some of his tasks at work very well, but he also has a tendency to (   ) work he is not interested in doing.

1 appreciate 2 neglect 3 encourage 4 predict

特別講義

まず、文の後半に出てくるtendencyという語を確認しておきましょう。tend to do「~する傾向がある」という表現は知っていますね? tendencyは動詞tendの名詞形で「傾向」を意味します。文中のhave a tendency to doは、tend to doとほぼ同じ意味を表します。問題文は「彼は一部の仕事は非常によくこなすが、一方で興味のない仕事は(   )傾向がある」という意味です。前半で「一部の仕事はよくこなす」と述べたあとにbutがきていることから、後半では何か前半と相反する内容が述べられると考えられますね。選択肢を確認していきましょう。

選択肢1のappreciateの-preci-の部分は、語源的にprice(値段)と関連があります。appreciateは次のようにさまざまな意味で使われますが、いずれも「~に値段をつける」というニュアンスが根底にあるので、このことを念頭に置いておくと覚えやすいでしょう。

①「…の真価を認める、…を高く評価する」

例:Zack feels that he is not fully appreciated by the shop manager.

 (ザックは店長から十分に評価されていないと感じている)

②「…を正しく理解する」

例:I don’t believe Beth fully appreciates how dangerous drunk driving is.

 (飲酒運転がどんなに危険なのか、ベスはちゃんとわかっていないのだと思う)

③「…をありがたく思う」

例:Thank you for inviting me, I really appreciate it.

 (招待してくれてありがとうございます。感謝します)

appreciateの名詞形appreciation(評価;(正しい)理解;感謝)も覚えておいてくださいね。

選択肢2のneglectは「~を怠る」で、これが正答です。〈neglect+名詞〉のほか、〈neglect to do〉の形も覚えておきましょう。

例:Don’t neglect to report the results to your manager.

 (忘れずに結果を上司に報告しなさい)

また、neglectは「~の世話をしない、~をかまわない」の意味でも使います。

例:It’s sad to say that some parents neglect their children.

 (残念なことだが、自分の子供の世話をしない親もいる)

なお、neglectは「怠慢、無視」という意味の名詞としても使われます。「育児放棄」も表し、近ごろでは日本語でも「ネグレクト」というカタカナ語が使われるようになりました。

名詞形のnegligence(怠慢、不注意)も準1級レベルの単語。あわせて覚えておきましょう。

選択肢3のencourageは「~を励ます」という意味。「courage(勇気)を与える」というのが元々の意味です。〈encourage+人+to do〉「(人)に~するよう促す、勧める」という形でよく使われます。

例:Tax reductions encourage people to spend more money.

 (減税が実施されると、人々は使うお金が増える)

ちなみに、discourageは語源的に「dis-(反対)+courage(勇気)」という構造で、「~を落胆させる;~を妨げる」という意味を表します。

選択肢4のpredictは「~を予言する、予測する」という意味の単語です。

例:It is difficult to predict earthquakes.

 (地震を予知するのは難しい)

名詞形のprediction(予言、予測)もあわせて覚えておきましょう。

predictは「pre-(前に)+dict(言う)」という成り立ちです。ここで“dict”という語根を含む語をいくつか見ておきましょう。

contradict(…に反対する;…に矛盾する)← contra-「反対して」+dict「言う」

dictate(…を書き取らせる、口述する)← dict-「言う」+-ate「させる」

またdictionary(辞書)も語源的にdictと関連があり、「言葉を集めたもの」が元の意味です。

さあ、今回の学習はいかがでしたか? 最後に問題文を声に出して読み、意味を確認しておきましょう。

He performs some of his tasks at work very well, but he also has a tendency to neglect work he is not interested in doing.

(彼は一部の仕事は非常によくこなすが、一方で興味のない仕事はおろそかにする傾向がある)

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