第14回 英検準1級語彙問題特講
- logoport
- 2017年4月25日
- 読了時間: 3分
今回は選択肢につづりの似た単語が並んでいるようです。
どんな問題か見てみましょう。
問題
So far, over 5,000 customers have gotten sick from the company’s latest diet product, and its stock price is ( ) as a result.
1 fumbling 2 tumbling 3 grumbling 4 rumbling

特別講義
後半に出てくるstock priceのstockは「株」を意味し、stock priceで「株価」という意味になります。stock market(株式市場)、stock index(株価指数)という表現も、ビジネス英語での頻出語。覚えておきましょう。問題文は「これまでに5千人を超える顧客がその会社が新しく出したダイエット製品を使ったために具合が悪くなり、その結果、その会社の株価は( )ている」という意味です。会社の製品を使って具合が悪くなったのですから、株価がどうなるかは想像できますね。( )にはどの選択肢がふさわしいか確認していきましょう。(以下の解説では選択肢の動詞を原形にしてあります。)
選択肢1のfumbleは「(不器用に)手探りする」や「不器用に扱う」という意味です。野球に興味のある人なら、野手がグローブでとらえた球をうまくさばけずに取り落とすことを「ファンブルする」というのをご存じかもしれませんね。ただし、英語のfumbleはむしろアメリカンフットボールでよく使われます。
例:Ross fumbled in his bag for his membership card.
(ロスはかばんの中をガサゴソと手探りして会員証を探した)
選択肢2のtumbleは「〈人や物が〉転げ落ちる」や「〈物価などが〉急落する」を意味し、これが正答になります。
例:A big stone came tumbling down the slope.
(大きな石が斜面を転がり落ちてきた)
この例文のように、tumbleは「ゴロゴロと転がり落ちる」というイメージで覚えておくとよいでしょう。
ところで、コインランドリーにはドラムが回転して温風で洗濯物を乾かす乾燥機がありますね。あなたの家にも同じような乾燥機がありますか? この「回転式乾燥機」をtumble-drierといいます。また、体操の床運動で宙返りなどの連続技のことを「タンブリング」といいますが、動詞tumbleは「タンブリングをする」という意味でも使います。

選択肢3のgrumbleは「ぶつぶつ文句を言う」という意味です。
例:Jack always grumbles about his work.
(ジャックは仕事のことで不満を言ってばかりいる)
例:”That guy’s speech is really boring,” Rita grumbled.
(「あの人のスピーチって、ホントにつまらないわ」とリタは文句を言った)
また、grumbleは「〈雷などが〉ゴロゴロ鳴る」や「〈おなかが〉(空腹で)グーグー鳴る」という意味でも使います。
ところで、選択肢4のrumbleも「ゴロゴロ鳴る、グーグー鳴る」の意味です。
例:Thunder rumbled in the distance.
(遠くで雷がゴロゴロ鳴った)
例:My stomach rumbled during the class.
(授業中、おなかがグーグー鳴った)
なお、rumbleはgrumbleと違って「ぶつぶつ文句を言う」の意味はないので、注意してくださいね。
今回の4つの動詞は語尾が似ていて紛らわしいですが、英検ではこうした選択肢が並ぶこともあります。混乱しないようにもう一度解説と例文を読み直してください。そして最後に問題文を確認して、今回の学習を終わりにしましょう。
So far, over 5,000 customers have gotten sick from the company’s latest diet product, and its stock price is tumbling as a result.
(これまでに5千人を超える顧客がその会社が新しく出したダイエット製品を使ったために具合が悪くなり、その結果、その会社の株価は急落している)
©Logoport

Comments