第21回 英検準1級語彙問題特講
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- 2017年6月26日
- 読了時間: 3分
今回は選択肢に動詞が並んでいるようですね。まず問題文から見ていきましょう。
問題
At the end of each semester, students are asked to ( ) the performance of their professor. These evaluations are used when negotiating professors' future contracts.
1 bother 2 restrain 3 enclose 4 assess
特別講義

1文目にあるsemesterは「(2学期制の)学期」のこと。「(3学期制の)学期」はtermといいます。問題文は「各学期末に、学生は教授の仕事ぶりを( )ように求められる。この評価は、教授の今後の契約交渉の際に使用される」という内容です。performanceはここでは「業績、できばえ、仕事ぶり」の意味で、具体的には、講義がわかりやすいか、教材や配布資料は適切なものか、学生への対応はどうか、といったことが含まれます。学生は教授の仕事ぶりについて何をするように求められるのでしょうか。選択肢の動詞を見ていきましょう。
選択肢1のbotherは「~を困らせる、~に迷惑をかける」という意味です。
例:It bothers us that our next-door neighbor plays the guitar late at night.
(隣の家の人が夜遅くにギターを弾くので迷惑している)
例:I’m sorry to bother you, but could you help me carry this box?
(すみませんが、この箱を運ぶのを手伝ってもらえますか)
選択肢2のrestrainは「〈感情など〉を抑える」や「〈人など〉を押さえつける」という意味で使います。
例:Serena managed to restrain her tears.
(セリーナはどうにか涙をこらえた)
例:The man was restrained by the police officers.
(その男は警官たちに押さえつけられた)
名詞形は語尾に-tをつけるという珍しい形のrestraint(抑制、制限)。準1級で狙われる可能性の高いレベルの語なので、あわせて覚えておきましょう。
選択肢3のencloseは「~を囲む」の意味で、ふつう受け身で使います。
例:The construction site is enclosed by a fence.
(その建設現場はフェンスで囲われている)
また、encloseは「(手紙などに)~を同封する」の意味でもよく使うので、覚えておきましょう。
例:I’ll enclose some photos with the letter.
(手紙に写真を何枚か同封します)
名詞形はenclosure(囲い込み;同封物)。世界史でも中世の「囲い込み」の意味で勉強したのを覚えているかもしれませんね。
選択肢4のassessは「~を評価する、査定する」という意味で、これが正答です。
例:Ms. Fielder put together a report assessing the effectiveness of the management system.
(フィールダーさんはその管理システムの有効性を評価する報告書を作成した)
assessの名詞形はassessment(評価、査定)。「環境アセスメント」など、カタカナ語にもなっています。
ところで、assessに近い意味をもつ動詞にevaluate(~を評価する)があります。このevaluateの名詞形が、問題文の2文目に出てくるevaluation(評価)。ともにvalue(価値)と同語源語です。動詞のassessとevaluate、そして名詞のassessmentとevaluationをいっしょに覚えておくとよいでしょう。
今回の選択肢には、「見たことはあるけれど、正確な意味や使い方がよくわからない」という語がそろっていたのではないでしょうか。2回、3回と復習して、意味と使い方をしっかり頭に入れるようにしてくださいね。
それでは最後にもう一度、問題文を見直しておきましょう。
At the end of each semester, students are asked to assess the performance of their professor. These evaluations are used when negotiating professors' future contracts.
(各学期末に、学生は教授の仕事ぶりを評価するように求められる。この評価は、教授の今後の契約交渉の際に使用される)
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